【デッキ紹介その3】ティムールデルバー【レガシー】

MTG

残念ながら、私の実験動物はすべて死ぬか逃げるかしてしまった。ならば私が最後の実験台となろう。 恐れは無い。 重大な夜となるだろう。

 

本記事はゆる~くMTGのデッキ紹介していく記事となります。

今回はレガシーのトップメタの一角である、ティムールデルバー(RUGデルバー)を紹介します。

ティムールデルバーってどんなデッキ?

ティムールデルバーはで構成された、序盤にクロックを展開し、相手の脅威を除去やカウンターで凌ぎつつライフを削り切る事を目的とするクロックパーミッションデッキです。

昔は《もみ消し》等を採用しひたすら土地を伸ばさせないようにして、その間に《秘密を掘り下げる者》《敏捷なマングース》等で削りきるという構築が主流でした。

しかしここ1、2年で刷られた新しいカード達により、デッキの構成が大きく変化しています。

サンプルデッキ1

(2020/11/7 Legacy League 5-0リスト)

土地(19)
2《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
2《汚染された三角州/Polluted Delta》
3《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
2《霧深い雨林/Misty Rainforest》

3《Tropical Island》
3《Volcanic Island》
4《不毛の大地/Wasteland》

クリーチャー(12)
4《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》
4《戦慄衆の秘儀術師/Dreadhorde Arcanist》
2《タルモゴイフ/Tarmogoyf》
2《わめき騒ぐマンドリル/Hooting Mandrills》

呪文(29)
3《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》

4《渦まく知識/Brainstorm》
4《思案/Ponder》
3《定業/Preordain》
4《目くらまし/Daze》
2《否定の力/Force of Negation》
4《意志の力/Force of Will》
4《稲妻/Lightning Bolt》
1《稲妻の連鎖/Chain Lightning》

サイドボード(15)
2《削剥/Abrade》
1《古えの遺恨/Ancient Grudge》
1《猛火の斉射/Blazing Volley》
2《運命の神、クローティス/Klothys, God of Destiny》
1《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils》
1《無のロッド/Null Rod》
3《紅蓮破/Pyroblast》
1《魂標ランタン/Soul-Guide Lantern》
2《水没/Submerge》
1《外科的摘出/Surgical Extraction》

サンプルデッキ2

(2020/11/28 第十期関西帝王戦レガシー 優勝リスト)

土地(20)
2《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
2《汚染された三角州/Polluted Delta》
4《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
4《Tropical Island》
3《Volcanic Island》
1《島/Island》
4《不毛の大地/Wasteland》

クリーチャー(10)
4《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》
4《戦慄衆の秘儀術師/Dreadhorde Arcanist》
2《自然の怒りのタイタン、ウーロ/Uro, Titan of Nature’s Wrath》

呪文(30)
3《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》

4《渦まく知識/Brainstorm》
4《思案/Ponder》
2《定業/Preordain》
4《目くらまし/Daze》
2《否定の力/Force of Negation》
4《意志の力/Force of Will》
4《稲妻/Lightning Bolt》
1《稲妻の連鎖/Chain Lightning》
2《森の知恵/Sylvan Library》

サイドボード(15)
1《船殻破り/Hullbreacher》
2《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
1《猛火の斉射/Blazing Volley》
1《運命の神、クローティス/Klothys, God of Destiny》
2《自然の要求/Nature’s Claim》
1《無のロッド/Null Rod》
3《紅蓮破/Pyroblast》
1《赤霊破/Red Elemental Blast》
2《水没/Submerge》
1《外科的摘出/Surgical Extraction》

主要なカード達

クリーチャー

[秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets]

デッキ名にもなっているこのデッキの軸となるクリーチャー。英語名からデルバーと呼ばれる事が多いです。

変身前は1/1と頼りないサイズですが、変身すれば3/2飛行という高スペックになります。

1ターン目で出して次のターン変身して、《不毛の大地》で相手の土地を破壊して動きを鈍らせたり、除去を打消しで守ったりしてライフを削り切るのが理想の展開になります。

尚変身しない時はトコトン変身しない模様。それを愛せる様になったら間違いなく真のデルバー使いです。

 

[戦慄衆の秘儀術師/Dreadhorde Arcanist]

墓地に落ちた自身のパワー以下のマナコストの呪文を再利用するゾンビ。

このデッキでは1マナの優秀な呪文を使い回す為に採用されています。

軽量ドロー呪文を使い回して手札を整えたり、火力を使い回して相手のクリーチャーを丁寧に焼く事ができます。

タフネスが3もあるので、パワー2のクリーチャーを止めることもできるのも魅力的です。

 

[タルモゴイフ/Tarmogoyf]、[わめき騒ぐマンドリル/Hooting Mandrills]

《タルモゴイフ》《わめき騒ぐマンドリル》「墓地に依存する」高打点クリーチャーになります。

《タルモゴイフ》の方がサイズが大きくなりやすく、エルドラージ等のデッキに対抗しやすくなります。

一方で《わめき騒ぐマンドリル》トランプルを持っている為、チャンプブロックを許さないという点がメリットになります。

 

[自然の怒りのタイタン、ウーロ/Uro, Titan of Nature’s Wrath]

強力なアド取りお化け。3マナでライフゲインと追加の土地セットとドローができるのは破格で、墓地が肥えていたら4マナで脱出してきます。スタンダード禁止は伊達じゃない。

青いので《紅蓮破》で除去されてしまいますが、再び出す事もできるので継戦能力が非常に高いです。

6/6というサイズもあり、一度攻撃し始めたらほぼほぼ終戦になります。

 

軽量ドロー呪文

《渦まく知識》《思案》《定業》が該当します。

これらのカードは現状欲しいカードを探しに行ったり、《秘密を掘り下げる者》の変身に寄与したり、《戦慄衆の秘儀術師》で再利用したりと八面六臂の活躍をします。

特に渦まく知識には以下の様な様々なプレイングができます。

1 現状不要な2枚をライブラリーに戻した後にフェッチランドを起動する事で、戻したカードを引かないようにする。

2 相手に手札破壊を打たれた際に手札にある大切なカードをライブラリーの1番上に避難させる。

3 ライブラリーの1番上にソーサリーやインスタントを置いて《秘密を掘り下げる者》を変身させる。

特に1の使い方が重要なので、フェッチランドは無闇に起動しないようにしましょう。

 

打ち消し(カウンター)

打ち消し呪文はエターナル環境での王道の打ち消しである《意志の力》《島》を戻すことで0マナで唱える事ができる《目くらまし》、相手のターンだけピッチスペルになる《否定の力》が採用されます。

《意志の力》《否定の力》は便利な打ち消しですが、ピッチで唱える際には手札を2枚も消費するので、フェアデッキ相手にはサイドアウトする時が多いです。

また《目くらまし》は1マナ要求というカードの特性上、先攻後攻で強さがかなり変わります。

なので先攻の時は《意志の力》を抜き、後攻の時は《目くらまし》を抜くといったパターンもあります。

除去

ティムールデルバーの除去は《稲妻》4枚に、追加の除去として《稲妻の連鎖》が入ることが多いです。

《稲妻の連鎖》の箇所はフリースロットで、他の除去を入れることも可能ですが、《戦慄衆の秘儀術師》での再利用を考えると《稲妻の連鎖》に軍配が上がります。

 

プレインズウォーカー

[王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns]

エルドレイン!すごい!本当にすごいんだ!!

エルドレイン出身の凶悪プレインズウォーカー。何故刷ってしまったのか。

ティムールデルバーがロングゲームをできるようになった一因で、+2能力と+1能力を交互に利用して鹿トークンを増やしていきます。(その結果盤面が奈良公園の様に…)

また相手のクリーチャーやアーティファクトも鹿にできるので、《引き裂かれし永劫、エムラクール》《グリセルブランド》といった強力なフィニッシャーも、《罠の橋》《虚空の杯》といった妨害アーティファクトも全て鹿になります

トークンを出して壁にできる事と忠誠度が高い事から長い間場に残りやすく、若干の劣勢なら《王冠泥棒、オーコ》だけで捲る事も可能です。

 

土地

青のカードの枚数が一番多いのと目くらましを使う都合、デュアルランドは青絡みの《Tropical Island》《Volcanic Island》が採用されます。

土地はかなり切り詰める為、基本土地はほとんど入らず、よくて《島》が1枚入るかどうかです。

 

フェッチランドは青絡みのものが8~9枚採用されます。(島を入れていなければ赤緑の《樹木茂る山麓》もOKです。)

フェッチランドの種類が少ないと《真髄の針》で指定されたり、《外科的摘出》で引っこ抜かれたりする際に困るので、可能なら複数の種類を少しずつ入れるのがグッドです。

 

《不毛の大地》は相手の土地を破壊して土地事故を起こしたり、《暗黒の深部》コンボに睨みを効かせたりと重要な役目を持ちます。

また相手に《発展の代価》を使われた時に、《不毛の大地》で自分の土地をわざと破壊して受けるダメージを減らすというプレイングも可能です。

 

サイドボード

[紅蓮破/Pyroblast],[赤霊破/Red Elemental Blast]

エターナル環境で赤を使う理由になる2枚。

軽量ドロー、《秘密を掘り下げる者》、《王冠泥棒、オーコ》、《実物提示教育》、マーフォーク等々多くのカードに刺さります。

《戦慄衆の秘儀術師》で再利用できるのも大きなポイント。

個人的にはサイドに合わせて3枚は欲しい所です。

 

[運命の神、クローティス/Klothys, God of Destiny]

デルバーミラーや氷雪オーコに代表されるコントロールに対し強さを発揮するカードです。

相手の呪文を追放する事でダメージレースを優位に運びつつ、相手の《戦慄衆の秘儀術師》《瞬唱の魔道士》の唱える先を無くす事ができます。

また除去耐性も高く、顕現しなければ《剣を鍬に》にも当たりません。(テーロスの神様ってほんに顕現しない方が使い勝手良いですよね…)

一応リアニメイト等の墓地対策にも使えますが、流石に3ターン目の墓地対策は悠長なので、「他の墓地対策と一緒に初手にあれば良いなー」くらいの感じで使いましょう。

 

[墓地対策]

個人的にデルバー使いによって好みがかなり別れるのがこの墓地対策になります。

定番はコンボ相手のキーカードを引っこ抜く事もできる《外科的摘出》です。

またサンプルリストではドローもでき、使いやすい《魂標ランタン》《大祖始の遺産》が採用されています。

 

他にも《虚空の力線》《トーモッドの墓所》《フェアリーの忌み者》等の墓地対策があります。

ここは自分の好みとその時の環境に合わせて選択しましょう。

 

[船殻破り/Hullbreacher]

統率者レジェンズで新しく登場した期待の新マーフォーク。

相手が通常のドロー以外でカードを引く場合、代わりにこちらの場に宝物トークンを生成する能力を持ちます。

仮に相手が渦巻く知識を唱えた際に対応してこのカードを出した場合、相手はカードを1枚も引けない所か、手札を2枚山札に戻す羽目になり、こちらは宝物トークンを3つ得ます。

残虐非道の行いでは?

今後もドロー呪文を多用するデッキ相手に活躍していく1枚です。

得意なデッキ、苦手なデッキ

ティムールデルバーは早いターンからクリーチャーを展開でき、妨害も豊富な為、実物提示教育デッキや最後の審判、ベルチャー等のコンボ相手が得意です。

青系のコンボデッキ相手にはサイドから《紅蓮破》《船殻破り》が入るのでサイド後はより有利になりやすいです。

 

ただコンボでも《暗黒の深部》コンボを採用している土地単黒緑デプスは苦手な相手です。

メインでコンボを止める手段が《不毛の大地》しかない事と、《マリット・レイジ》を止める手段が限られているのでかなりしんどい戦いになります。

おまけに土地単に至っては《壌土からの生命》《不毛の大地》を使い回し、こっちの特殊地形をガンガン割って機能不全に追い込んできます。

 

他に厳しいマッチアップでは氷雪オーコ(Snowko)が存在します。

基本土地が多く《アーカムの天測儀》で好きなマナを出せることから不毛の大地が機能しづらく、除去が豊富なためこちらのクリーチャーが丁寧に掃除されてしまいます。

《突然の衰微》も入っている為、《王冠泥棒、オーコ》も打消しで守ることができずに墓地に送られてしまう時があります。

除去体制があり継続的なダメージ源になる《運命の神、クローティス》を通せるかがカギになります。

 

また《虚空の杯》が入っているデッキである赤単プリズンエルドラージも手強い相手になります。

赤単プリズンは《血染めの月》を置かれるとほぼ負けるため、打ち消しで《血染めの月》を弾き、《虚空の杯》《罠の橋》を鹿にできる《王冠泥棒、オーコ》を定着させる事が目標となります。

 

エルドラージは《難題の予見者》《現実を砕くもの》といったクリーチャーに轢かれる前に《タルモゴイフ》《王冠泥棒、オーコ》の鹿トークンでどれだけ戦線を耐えられるかが肝になります。

一度止まってくれればそこから変身した《秘密を掘り下げる者》が空を飛んでライフを削ったり、《王冠泥棒、オーコ》で盤面を制圧する事も可能になります

 

また他の要注意カードとして《安らかなる眠り》があります。

これを貼られると《戦慄衆の秘儀術師》はただの1/3、《タルモゴイフ》に至っては0/1のよわよわクリーチャーになってしまいます。

《自然の怒りのタイタン、ウーロ》も脱出できず、《わめき騒ぐマンドリル》を出すには6マナかかるため、できる限り打ち消すようにしましょう。

尚出されてしまった場合は、《王冠泥棒、オーコ》《戦慄衆の秘儀術師》《タルモゴイフ》を鹿にしてゴリ押ししましょう(脳筋)。

ティムールデルバーを使うのをお薦めしたい人

・繊細なプレイングに楽しさを感じる人

・コンボデッキ相手に有利を取りたい人

・速攻戦術からロングゲームまで幅広く戦えるデッキを使いたい人

・《秘密を掘り下げる者》が3ターン変身しなくても許せる心の広い人

 

この記事が読んでくださった方の一助になれば幸いです。

以上、お読み頂きありがとうございました。

 

■通販商品リンク■

トレカ(マジックザギャザリング)【BOX】MTG カルドハイム ドラフト・ブースター 日本語版
トレカ(マジックザギャザリング)【BOX】MTG カルドハイム ドラフト・ブースター 英語版
トレカ(マジックザギャザリング)【BOX】MTG カルドハイム コレクター・ブースター 日本語版
トレカ(マジックザギャザリング)【BOX】MTG カルドハイム コレクター・ブースター 英語版





タイトルとURLをコピーしました