【悲しみのカード紹介】創造の座、オムナス【その1】

MTG

【それは迫り来る嵐に立ち向かうために集まる。

 

MTGでは新セットが出る度に沢山のカードが登場し、新しいデッキを生み出したり、既存のデッキを強化していきます。

しかし一方で強すぎて禁止されてしまったり、ルール改定で使えなくなってしまったりと、様々な事情で環境から姿を消してしまったカードもまた存在します。

本記事はそういった悲しい理由で消えてしまったカードを紹介していく記事になります。

今回は昨年のゼンディカーの夜明けで登場した、創造の座、オムナス》を紹介します。

《創造の座、オムナス》ってどんなカード?

 

《創造の座、オムナス》はカード化される度に色が増える事に定評のあるオムナスさんの4種類目のカードです。(マナの座 → 怒りの座 → 乱動の座 → 創造の座)

赤緑白青の4マナ4/4の伝説のエレメンタルで、場に出た時にカードを1枚ドローする為、除去されても手札枚数でアドバンテージを取る事ができます。

それに加えて上陸効果を持っているのですが、そのターン中に何回土地を置いたかで誘発する効果が変わるというちょっと変わったものになっています。

 

1回目…4点ライフ回復
2回目…赤緑白青マナを加える
3回目…各対戦相手とプレインズウォーカーに4点ダメージ

 

通常の土地セットだけではライフゲインの効果しか誘発しませんが、《耕作》《寓話の小道》等を組み合わせる事で、2回目や3回目の上陸効果を誘発させる事ができます。

特に2回目のマナを生み出す能力が強力で、この生み出したマナから次のアクションを行い、盤面や手札のリソースをどんどんと増やしていきます。

スタンダードでの活躍

オムナスさん、リリース初期から暴れる

《創造の座、オムナス》はMOやアリーナでゼンディカーの夜明けがリリースされた直後からランプデッキに採用され、オムナス・ランプ(4cオムナス)として結果を出しました。

 

2020/9/20 MOチャレンジ(スタンダード) 優勝リスト

土地(28)
4《ケトリアのトライオーム/Ketria Triome》
4《枝重なる小道/Branchloft Pathway》
4《岩山被りの小道/Cragcrown Pathway》
2《河川滑りの小道/Riverglide Pathway》
1《平地/Plains》
3《島/Island》
1《山/Mountain》
3《森/Forest》
2《進化する未開地/Evolving Wilds》
4《寓話の小道/Fabled Passage》

クリーチャー(17)
1《帰還した王、ケンリス/Kenrith, the Returned King》
1《峰の恐怖/Terror of the Peaks》
4《水蓮のコブラ/Lotus Cobra》
2《豆の木の巨人/Beanstalk Giant》
4《自然の怒りのタイタン、ウーロ/Uro, Titan of Nature’s Wrath》
1《ケルドの心胆、ラーダ/Radha, Heart of Keld》
4《創造の座、オムナス/Omnath, Locus of Creation》

呪文(15)
2《棘平原の危険/Spikefield Hazard》
4《轟く叱責/Thundering Rebuke》
2《火の予言/Fire Prophecy》
4《僻境への脱出/Escape to the Wilds》
3《発生の根本原理/Genesis Ultimatum》

サイドボード(15)
3《神秘の論争/Mystical Dispute》
4《レッドキャップの乱闘/Redcap Melee》
4《長老ガーガロス/Elder Gargaroth》
4《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》

 

オムナス・ランプはティムールランプにオムナスを足したもので、オムナスや《水蓮のコブラ》が居る状況で《自然の怒りのタイタン、ウーロ》《寓話の小道》といったカードを利用する事でマナを増やしていきます。

 

そしてその生み出したマナから《僻境への脱出》《発生の根本原理》を唱える事でアドバンテージを稼ぎ、その物量で圧殺するのがコンセプトになります。

《僻境への脱出》《発生の根本原理》自身も複数枚土地を置く事ができる都合オムナスさんと相性が良く、1回目の根本原理を撃ってから、増えたマナで2回目の根本原理を唱えるという事もままありました。

 

また白が入った事で《帰還した王、ケンリス》《フェリダーの撤退》といった強力なカードも採用され、多角的な方面からアドバンテージを稼ぎつつ相手にプレッシャーをかける事が可能となっています。

その安定性と各カードパワーの高さから、オムナス・ランプは人によって様々なチューンを施されつつ恐ろしい速さで環境を支配していきました。

 

一応オムナス・ランプ対策として《当惑させる難題》《レッドキャップの乱闘》等のカードが存在してたのですが、これだけでは焼け石に水といった状況でした。

むしろオムナス・ランプがミラー相手に優位に立つ為に採用する様になり、《レッドキャップの乱闘》は赤単にも効くカードである事から更に環境にオムナスさんが増えていく事になりました。

 

《自然の怒りのタイタン、ウーロ》、禁止される

上の状況によりあまりにも環境にオムナスさんが溢れ、Twitter等で「流石に何かしら禁止になるやろ…」という雰囲気になっていた2020年9月28日、ウィザーズ公式より禁止改定が出ました。

 

2020年9月28日 禁止制限告知|読み物|マジック:ザ・ギャザリング 日本公式ウェブサイト
世界中で5千万人を超えるプレイヤーとファンを持つ世界最高の戦略トレーディングカードゲーム、マジック:ザ・ギャザリングの日本公式ウェブサイト。

 

《自然の怒りのタイタン、ウーロ》がスタン禁止に。

 

ウーロ自体がローテーション前から禁止されるかどうかギリギリのラインのカードでしたが、ここに来てとうとうお縄となってしまいました。

これによりオムナス・ランプも弱体化…したにはしたのですが、元々がパワーカードの塊の様なデッキ。

ウーロの代わりに《耕作》を採用し、引き続きメタの一角として存在し続けました。

しかしその一方で、《創造の座、オムナス》を用いた別のデッキ、オムナス・アドベンチャー(オムベンチャー)がオムナス・ランプに代わりトップメタとなります。

 

2020/10/9~11 シーズン・グランドファイナル 優勝リスト

土地(26)
4《ケトリアのトライオーム/Ketria Triome》
2《ラウグリンのトライオーム/Raugrin Triome》
4《枝重なる小道/Branchloft Pathway》
2《岩山被りの小道/Cragcrown Pathway》
1《平地/Plains》
4《島/Island》
2《山/Mountain》
4《森/Forest》
3《寓話の小道/Fabled Passage》

クリーチャー(26)
2《巨人落とし/Giant Killer》
4《願いのフェイ/Fae of Wishes》
2《厚かましい借り手/Brazen Borrower》
4《砕骨の巨人/Bonecrusher Giant》
4《エッジウォールの亭主/Edgewall Innkeeper》
2《水蓮のコブラ/Lotus Cobra》
4《豆の木の巨人/Beanstalk Giant》
4《創造の座、オムナス/Omnath, Locus of Creation》

呪文(8)
1《髑髏砕きの一撃/Shatterskull Smashing》
3《僻境への脱出/Escape to the Wilds》
4《幸運のクローバー/Lucky Clover》

サイドボード(15)
1《否認/Negate》
2《神秘の論争/Mystical Dispute》
1《中和/Neutralize》
1《猛火の斉射/Blazing Volley》
1《レッドキャップの乱闘/Redcap Melee》
1《投げ飛ばし/Fling》
1《嵐の怒り/Storm’s Wrath》
1《自然への回帰/Return to Nature》
1《過去と未来/Once and Future》
1《原初の力/Primal Might》
1《僻境への脱出/Escape to the Wilds》
1《魂標ランタン/Soul-Guide Lantern》
1《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》

1《寓話の小道/Fabled Passage》

 

オムナス・アドベンチャーはローテーション前より存在したティムール・アドベンチャーに《創造の座、オムナス》が加入したデッキです。

元々アドバンテージを稼ぐ事が得意だったアドベンチャーデッキがよりアドを稼げるようになり、出来事とオムナスの2つの方向から相手にプレッシャーをかけられる様になりました。

《自然の怒りのタイタン、ウーロ》が禁止されランプ系が衰退したのを受け、一気に使用者が増え、2020年シーズンのグランドファイナルでは使用率60%弱、トップ4独占という結果を出す事に相成りました。

他フォーマットでの活躍

スタンでトップメタになった《創造の座、オムナス》ですが、ヒストリックでも猛威を振るいました。

 

2020/10/9~11 シーズン・グランドファイナル 優勝リスト

土地(29)
4《ケトリアのトライオーム/Ketria Triome》
4《ラウグリンのトライオーム/Raugrin Triome》
3《寺院の庭/Temple Garden》
1《繁殖池/Breeding Pool》
3《内陸の湾港/Hinterland Harbor》
1《聖なる鋳造所/Sacred Foundry》
1《平地/Plains》
3《島/Island》
2《山/Mountain》
3《森/Forest》
4《寓話の小道/Fabled Passage》

クリーチャー(14)
1《帰還した王、ケンリス/Kenrith, the Returned King》
4《水蓮のコブラ/Lotus Cobra》
2《鎮まらぬ大地、ヤシャーン/Yasharn, Implacable Earth》
3《自然の怒りのタイタン、ウーロ/Uro, Titan of Nature’s Wrath》
4《創造の座、オムナス/Omnath, Locus of Creation》

呪文(17)
1《フェリダーの撤退/Felidar Retreat》
1《髑髏砕きの一撃/Shatterskull Smashing》
4《探検/Explore》
1《耕作/Cultivate》
2《成長のらせん/Growth Spiral》
4《僻境への脱出/Escape to the Wilds》
3《発生の根本原理/Genesis Ultimatum》
1《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》

サイドボード(15)
1《帰還した王、ケンリス/Kenrith, the Returned King》
4《霊気の疾風/Aether Gust》
2《神秘の論争/Mystical Dispute》
1《否定の契約/Pact of Negation》
2《漁る軟泥/Scavenging Ooze》
1《ドビンの拒否権/Dovin’s Veto》
3《轟音のクラリオン/Deafening Clarion》
1《墓掘りの檻/Grafdigger’s Cage》

 

MTGアリーナのヒストリック環境ではスタンの4cオムナスに《探険》《成長のらせん》といった2マナ域の土地伸ばしカードが加えられ、序盤の動きがより一層強化されています。

 

ヒストリックではゴブリンジャンド・サクリファイスといったデッキがトップメタに存在しましたが、《鎮まらぬ大地、ヤシャーン》を採用する事でそれらのデッキの生け贄ギミックを封じ込め、一気に環境に躍り出ました。

またブロール環境においても4cで様々なカードが使える事や素が強い事から、多くの方に使用される事になりました。

悲しみの禁止改定

この様に様々な環境で暴れたオムナスさんですが、グランドファイナルの次の日である2020年10月12日にスタンダードとブロールで禁止、ヒストリックで一時停止となりました。

 

2020年10月12日 禁止制限告知|読み物|マジック:ザ・ギャザリング 日本公式ウェブサイト
世界中で5千万人を超えるプレイヤーとファンを持つ世界最高の戦略トレーディングカードゲーム、マジック:ザ・ギャザリングの日本公式ウェブサイト。

 

禁止までの日数は紙の発売から17日と3週間も経っておらず、今までの最速だった《記憶の壺》の45日を大幅に更新しました。

オムナスさんのその後

この様にスタンダード・ヒストリック・ブロールと複数のフォーマットで禁止になった《創造の座、オムナス》ですが、その強さから他のフォーマットでも活躍しています。

 

パイオニアでは4cオムナスに同じスタン禁止仲間である《時を解す者、テフェリー》《荒野の再生》が加わり、メタの一角として存在しています。

 

2021/1/11 Pioneer League 5-0リスト

土地(29)
2《ケトリアのトライオーム/Ketria Triome》
4《ラウグリンのトライオーム/Raugrin Triome》
2《寺院の庭/Temple Garden》
2《繁殖池/Breeding Pool》
2《踏み鳴らされる地/Stomping Ground》
1《平地/Plains》
3《島/Island》
2《山/Mountain》
4《森/Forest》
4《寓話の小道/Fabled Passage》
2《進化する未開地/Evolving Wilds》

クリーチャー(16)
3《願いのフェイ/Fae of Wishes》
4《水蓮のコブラ/Lotus Cobra》
1《森の女人像/Sylvan Caryatid》
4《自然の怒りのタイタン、ウーロ/Uro, Titan of Nature’s Wrath》
4《創造の座、オムナス/Omnath, Locus of Creation》

呪文(16)
1《髑髏砕きの一撃/Shatterskull Smashing》
4《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》
4《成長のらせん/Growth Spiral》
4《僻境への脱出/Escape to the Wilds》
2《発生の根本原理/Genesis Ultimatum》
1《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》

サイドボード(15)
1《沈黙/Silence》
1《岩への繋ぎ止め/Chained to the Rocks》
2《否認/Negate》
2《神秘の論争/Mystical Dispute》
2《光輝の炎/Radiant Flames》
1《吹き荒れる潜在能力/Possibility Storm》
1《森の目覚め/Sylvan Awakening》
1《至高の評決/Supreme Verdict》
1《トーモッドの墓所/Tormod’s Crypt》
1《魂標ランタン/Soul-Guide Lantern》
1《減衰球/Damping Sphere》
1《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》

 

モダンになると更に《レンと六番》が加入したり、ウーロと仲良くサヒーリコンボに出張していたりします。禁止カード勢の集いかしら?

この様に下環境で結果を出しているのを見るに、オムナスさんの活躍はまだまだ続きそうです。

 

2020/12/18 Modern League 5-0リスト

土地(24)
1《ケトリアのトライオーム/Ketria Triome》
1《ラウグリンのトライオーム/Raugrin Triome》
1《神聖なる泉/Hallowed Fountain》
1《繁殖池/Breeding Pool》
1《冠水樹林帯/Waterlogged Grove》
1《寺院の庭/Temple Garden》
1《踏み鳴らされる地/Stomping Ground》
1《平地/Plains》
1《島/Island》
1《山/Mountain》
2《森/Forest》
2《虹色の眺望/Prismatic Vista》
1《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
4《霧深い雨林/Misty Rainforest》
3《吹きさらしの荒野/Windswept Heath》
2《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》

クリーチャー(12)
4《守護フェリダー/Felidar Guardian》
2《樹上の草食獣/Arboreal Grazer》
2《自然の怒りのタイタン、ウーロ/Uro, Titan of Nature’s Wrath》
4《創造の座、オムナス/Omnath, Locus of Creation》

呪文(24)
4《流刑への道/Path to Exile》
4《ニッサの誓い/Oath of Nissa》
4《楽園の拡散/Utopia Sprawl》
4《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》
4《サヒーリ・ライ/Saheeli Rai》
4《レンと六番/Wrenn and Six》

サイドボード(15)
2《天界の粛清/Celestial Purge》
3《霊気の疾風/Aether Gust》
3《浄化の野火/Cleansing Wildfire》
2《夏の帳/Veil of Summer》
2《夢を引き裂く者、アショク/Ashiok, Dream Render》
2《稲妻のらせん/Lightning Helix》
1《湧き出る源、ジェガンサ/Jegantha, the Wellspring》

 

この記事が読んでくださった方の一助になれば幸いです。

以上、お読み頂きありがとうございました。

 

■通販商品リンク■

トレカ(マジックザギャザリング)【BOX】MTG カルドハイム ドラフト・ブースター 日本語版
トレカ(マジックザギャザリング)【BOX】MTG カルドハイム ドラフト・ブースター 英語版
トレカ(マジックザギャザリング)【BOX】MTG カルドハイム コレクター・ブースター 日本語版
トレカ(マジックザギャザリング)【BOX】MTG カルドハイム コレクター・ブースター 英語版






タイトルとURLをコピーしました